バリアフリー旅行とは?高齢者や障がい者も楽しめる旅行選びのポイント!

高齢者や障がいをお持ちの方の中には、旅行なんて無理だろうと諦めてしまっている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最近は「バリアフリー旅行」を提案する旅行会社も増えており、高齢者や障がい者も旅行を楽しみやすくなりました。
ここでは、そんなバリアフリー旅行について紹介します。バリアフリー旅行の選び方や楽しみ方にはいくつかのポイントがありますので、ぜひ参考にしてください。
高齢者や障がい者に優しいバリアフリー旅行とは
バリアフリー旅行とは、高齢者や障がいをお持ちの方が安心して楽しむことができるように配慮された旅行のことをいいます。
バリアフリーというと、高齢者や車椅子の方、視覚的な障がいをお持ちの方でも利用しやすいように段差を無くすことなど、物理的なバリアを取り除くという意味で使われることが多いですが、他にも幅広い意味があり、例えば盲導犬を連れて入れる飲食店や手話でガイドをしてくれる観光地なども、制度や文化、情報におけるバリアフリーだといわれています。
もちろんバリアフリー旅行のプランにおいても、物理的なバリアだけでなく、制度や文化、情報におけるバリアについても配慮することが大切です。
高齢社会となりつつある日本では、65歳以上の人口が4分の1を超えています。今後、高齢者も安心して旅行を楽しめるバリアフリー旅行の需要はさらに高まっていくと考えてよいでしょう。
車椅子でも大丈夫!バリアフリー旅行の楽しみ方のポイント
高齢者や障がい者が安心して楽しめるバリアフリー旅行のポイントは、いくつかあります。ポイントを抑えたバリアフリー旅行を計画し、準備をしっかりと行うことで、不安なく旅行を楽しむことができるでしょう。
バリアフリー対応のホテル・旅館を選ぶ
久しぶりの旅行となると、「温泉に入りたい」「紅葉を見に山に登りたい」「世界遺産巡りをしたい」など、たくさんのことを思いつき、どれもこれもと欲張りたくなります。
しかし、シニア旅行を楽しむためには「詰め込まない」ことが鉄則です。
シニア旅行の目的は、シンプルに一つだけにすることがおすすめです。例えば「温泉に入りたい」という目的で旅行を計画するなら、温泉だけを最大限に楽しむプランを考えましょう。
バリアフリー旅行では足に負担のかからない移動手段を選ぶ
バリアフリー旅行を楽しむためには、移動手段の検討も大事なポイントです。高齢者や障がいをお持ちの方の旅行は、思った以上に体に負担がかかるものです。移動だけで疲れてしまうことも多いでしょう。階段などの段差がない移動ルートを選んだり、車椅子で利用できるバスやタクシーを利用して移動や観光を楽しむのもおすすめです。
また、タクシー会社の中には、独自に車椅子の観光プランを作っている会社もあります。ホームペルパーの免許を持った運転手付きの旅行プランや、福祉・介護タクシーを利用した旅行プランなど、バリアフリー旅行が手軽に楽しめる旅行会社のツアーを利用するのもいいですね。
移動中や観光地の多目的トイレをチェック
バリアフリー旅行では、宿泊先や観光地だけでなく、移動ルートにおいても、多目的トイレがどこにあるのかを事前にチェックしておきましょう。「バリアフリーマップ」が各都道府県で作られていますので、手に入れてから出かけてみるのもおすすめです。
ただし、実際には多目的トイレに行く途中の道に砂利や坂道などがあることもあり、一人ではトイレに行くのが困難な場所もありますので、注意しておきましょう。
バリアフリー旅行ではトラベルヘルパーを活用
高齢者の一人旅や、障がい者同士が集まって旅行を楽しむ場合には、トラベルヘルパーを活用するのもおすすめです。
トラベルヘルパーとは、介護の技術を持ち、旅行などの外出支援も行うヘルパーのことをいいます。日帰り旅行から宿泊を伴う旅行まで、また体に負担のかからない旅行の計画についても一緒に考えてくれるため、プロの手を借りるというのもひとつの方法でしょう。
バリアフリー旅行の注意点
高齢者や障がい者が楽しめるバリアフリー旅行の需要は、今後さらに増えていくことが予想されています。しかし、バリアフリー旅行を無理なく楽しむためには、いくつかの注意点も抑えておかなければいけません。
例えば、バリアフリー旅行で最も注意したいポイントは、体への負担です。特に久しぶりの旅行では、色々な場所に行ってみたい、あれもこれもやりたいと、ついつい無理をしがちになってしまいます。
バリアフリー旅行を計画する際は、できるだけゆとりを持ったスケジュールで、1日に行く観光地は1つに絞ることをおすすめします。行きたい場所ややりたいことがたくさんある場合には、「余力があったらやってみよう」「次にまた旅行をするときの楽しみにとっておこう」と考えるようにするとよいでしょう。
また、普段飲んでいるお薬がある方は忘れずに持参し、旅行先での飲み忘れにも注意してください。
最後に
高齢者や障がいをお持ちの方でも安心して楽しめるのがバリアフリー旅行です。しかし、バリアフリー旅行を楽しむためには、バリアフリーマップの準備、交通手段や宿泊先の検討、移動中のトイレの検討、必要な持ち物の準備など、考えなければならないことが山ほどあるため、旅行を計画するだけで疲れてしまうという方もいらっしゃるかもしれません。
最近は、旅行会社にもたくさんのバリアフリー旅行ツアーがあり、体に負担が少なく、障がい者にも配慮されたプランが提案されています。バリアフリー旅行を手軽に楽しみたいという方は、旅行会社やトラベルヘルパーなど、プロの力を借りてみてはいかがでしょうか。