私が社員旅行に行ったことがあるのは、新入社員時代に埼玉県長瀞、中間管理職時代に山口県、福岡県北九州市、幹事として企画したのが神奈川県箱根町です。それぞれ思い出があり感じ方も様々でしたので3つの旅行の感想と社員旅行を繰り返し参加した気持ちの変化と共に感想をかきます。
埼玉県長瀞

埼玉県の長瀞は歴史の深いところであり、川下りの名所でもあります。長瀞渓谷は穏やかさと激しさの両面を備えた渓谷です。また、秩父宮でも有名なのが長瀞です。
長瀞駅から歩いて5分ほどで長生館につきます。長生館に宿泊したのですが、ライン下りの発着所が長生館の近くにあります。そしてそこからすぐの場所に石畳が広がっています。長瀞は地球の窓とも言われ、2憶年以上も昔、海の底の地層が高い気圧と高温で結晶片岩という岩になり、それが長い年月をかけて隆起し深い地中の姿を地表に表していることからそう呼ばれているようです。
石畳の中には、ポットホールと呼ばれるかつて石畳が水に浸かっていたころに渦巻く急流が回転して穴の開いた場所もあります。大自然の驚異には圧巻です。
そのような風光明媚な場所を見ながら、社員間の中を深めることができました。
なんといっても、普段仕事の話が中心で話下手の私にとって話題がないと話かけづらく友人が少なかったことが悩みでした。周りの人たちが話しているのを遠巻きに見ていることが多く会社にいくのも仕事の為という意識でしかありませんでした。しかし、長瀞の自然に触れる中で感動したこと、驚いたことをさりげなく話すことが出来て、夜の宴会では普段はお酌を少しして、後は一人で飲んでいることが多かった私が自分から趣味の話、好みの女性の話などをしはじめていました。
社員旅行の一番の醍醐味はきっと場所を変えて仲間と打ち解け人間関係を構築していけることなのではないのだろうかと感じました。
今回の旅行を通して私は会社で一人ではないという思いがしまいた。何よりもそんな気持ちになったときこれまで仕事で連携がとりにくかった人とも打ち解けることができとても仕事にもつながりいけてよかったと思いました。
北九州、萩、門司

北九州、山口県では関門トンネル、萩城跡、鉄道博物館、門司港レトロを廻りました。
私は上司と部下がいるちょうど真ん中としての参加でした。
8人でマイクロバスを貸し切り、関門トンネルに向かいます。
関門トンネルの特徴は、人道と国道2号線の2種類があるところです。昭和33年に開通し、徒歩でも通行できるトンネルとして昔から有名なスポットです。海面下56-58mに位置するトンネルは徒歩でも渡れることが話題性になり全国から人が集まったようです。間寛平がアースマラソンで使ったこともある話題性のトンネルに行きました、
その後、山口県の武家屋敷に行きました。山口県と言えば長州藩で有名です。松下村塾、大島など面白いスポットもありますが、萩城跡・志都岐山神社のミドリヨシノが日本では萩市だけで見ることが出来る県の天然記念物です。淡い緑の桜を始めてみました。
鉄道博物館では、昔の電車や寝台車などがあり、日本の歴史をかんじるようでした。
門司港レトロはお買い物散策をそれぞれで行いました。
北九州、萩、門司港どれも観光の名所としてしられていますが、社員旅行として先輩と行くとはじめは正直、仕事じゃないのに仕事か。「めんどくさいな」という気持ちで足取りも重かったのですが、すべて日本の歴史上大切な場所だった為、会社の歴史、先輩方の作ってきた道を噛みしめるような思いでした。
神奈川県箱根町

社員旅行にいったのはこれで10回目になります。初めて企画をしました。会社からの補助だけでは足りなかったので、毎月1000円づつを集めるところから社員旅行は始まりました。部署内を回り、全員に声をかけて集金をしていると一人ひとりと向き合う時間が多少ながら増えてこの人たちに喜んでもらいたいと感じながら集金をしていました。
メンバー全員で案をもちより箱根に決まりました。箱根と言えば大涌谷が有名ですが、箱根のもう一つの名所は縁結びで有名な九頭龍神社です。茂った藪の中を車でいき、年期の入った駐車場に車を止めます。九頭竜神社は芦ノ湖湖畔にあります。海外の観光客、特に女性が多かったのに驚きました。その後箱根神社などを廻り、仙石原にある金乃竹に宿泊しました。
金乃竹は高級感あふれる宿で全室に露天風呂完備でした。名前の通りいたるところに竹があり、夜は竹林が眼前に広がるバーで皆とお酒をいただきました。社員旅行で行くには勿体ないほど豪華なホテルでゆったりと日頃の忙しさを忘れて優雅に過ごすことが出来ました。女性陣はSPAをしたりそれぞれに楽しみ、海外の別荘地に泊まったような心地よさを満喫しました。
幹事としての最後の仕事は上司、同僚、部下を無事に解散地点まではこぶことです。その為、最後まで気が張っていましたが最後の最後に珍事件がおきました。
箱根を下って御殿場に向かいはじめた頃「ドォン」という音の後に大涌谷が噴煙をだして噴火をしたのです。警報がなり周囲がにわかに騒がしくなってきました。
もしかしたら、下山できないのではないかと思うほど全体が慌ただしくうごいていたので記念撮影をして帰りました。
幹事をして初めての社員旅行でしたが、リッチなホテルにとまり名所を巡り、最後は大自然の送り出しというとっても珍しい時間になりました。
旅行が終わった後もみなで噴火の話やSPA、神社の話が一週間ほど続きました。
こんなに結束力が高まる旅行は初めてでしたのでとてもいい記念になりました。
3つの社員旅行を通して、新入社員、中間管理職、幹事とそれぞれ参加する立場は違いましたが、普段は時間の制約があり話せない内容などをじっくり腰を据えて話せることが社員旅行の一番の醍醐味だと思います。
新入社員の時には会社に馴染むための場面になりました。
中間管理職の時には新入社員や上司との中をこれまで以上に深めることになりました。
幹事の時には仕事と同じような緊張感と非日常の楽しみと両方を味わうことができました。
最近は、飲みに行くのも好きな人とだけ、会社のことは外に持ち出したくないなど言う人もいますが、人生の中で長い時間を過ごすことになる会社で結束を高めることで、困難な仕事、初めての仕事などをチームワークで乗り越えていくチーム作りの一環が社員旅行だと感じるようになっているのにとっても驚きました。
だって、私自身がめんどくさい、せっかくいくならカップルで、家族でと思っていたのですから。それが、回を重ねるごとに、今度はどこにいくのかな?どこかの部署と合同になるかな?あの人と普段話す機会が設けられていないから話したいなと思うように変わっていたからです。
きっと社員旅行って企画の段階から非日常のお祭りのようなものでどこにいこうか?
いくら使って大丈夫かな?などヒソヒソ話始め、先輩から「あの人は酒癖が・・・」など色々非日常の話をざっくばらんに聞くことができる貴重な場面なんでしょうね。
また、夜中にホテルを抜け出して気の知れた同僚と朝まで飲めるのも楽しみの一つでもあるんですよね。
社員旅行をしたお陰で、会社に行く楽しみ・仲間と仕事をする楽しみ・愚痴ばかりでなく建設的な意見で難題案件をクリアしてクライアントに喜んでもらえる嬉しさを共有できるようになったと思います。
これからも社員旅行を活用して、楽しむ、息抜きだけではなく仕事をしている仲間のことをよく知り、チームワークを大切にしていきたいと感じました。