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高齢の両親に旅行をプレゼントしたい時にチェックするポイント
2021.01.19
大切な両親への親孝行の気持ちを込めて、何かプレゼントを贈りたい……そんな時、プレゼントの選択肢として旅行を思い浮かべる方は多いはず。
「ゆっくりとくつろげる時間が取れる今だからこそ、非日常体験を満喫して欲しい」「家族全員の思い出として、一緒に家族旅行に行きたい」など、両親が楽しんでくれる旅行プランを考えるのは楽しいですよね。
しかし、高齢の両親である場合は、足腰が弱くなっていたり車椅子が必要であったりする場合も。そんな不安を取り除き、高齢の両親にも十分楽しんで貰える旅行プランを立てるためにチェックしておきたいポイントを紹介します。
目次
高齢の両親との旅行を成功させる4つのチェックポイント
高齢の両親に気持ちよく旅行をしてもらうには、事前の準備が大切です。チェックしておくべきポイントは大きくわけて4つ。以下のチェックポイントを参考に、両親に喜んでもらえる旅行プランを考えていきましょう。
王道でOK!無理をしないで楽しめるかチェック
折角旅行をプレゼントするなら……と、温泉や観光、食事など様々なイベントを詰め込みすぎてしまうのは注意。高齢になった両親の体力でも余裕で満喫できるプランを立てるのが重要です。
折角のプレゼントとなればサプライズにしたい気持ちもあるかもしれませんが、出来れば事前にご両親に相談して明確な目的をひとつ絞ってしまうのが良いかもしれません。意外と高齢者の方にはシンプルで王道のプランが喜ばれることも多いですよ。親子とはいえ世代によって行き先の好みも違ってくるので、どこにいくのか親と一緒に計画を立てましょう。
また、突然のトラブルに備えて時間に余裕をもったプランを立てるのもオススメです。プランを立てる際には、「あくまでも高齢の両親が主役」である事を常に念頭に置いておくことを忘れないようにしましょう。
アクセスは良好?楽に移動できる手段をチェック
「高齢者の両親でも楽にできる旅行」で重要なポイントのひとつである交通手段。公共の交通手段を利用するのも手ではありますが、「車椅子対応の席が確保し辛い」「任意のタイミングで休憩を取る事が出来ない」など、不安要素も多くあります。
そこで、足腰に不安があったり、車椅子を利用しなければいけなかったりする両親との旅行には貸切バスや介護タクシーなどを利用するとより安心です。車椅子ごと乗車できるマイクロバスなら家族全員で移動することが可能ですし、介護タクシーであれば移動の補助を運転手さんにサポートしてもらうことも出来ます。
何より、自宅前から旅館や観光地などに直接移動できるため、駅など移動の際に直面する段差や座席の問題を考える必要がなくなります。また、高齢の方は自身の体温調節が苦手である場合も多く、天候や気温を気にする必要もなくなるでしょう。
楽しみの1つである温泉!安全に利用できるかチェック
旅行と言えば、楽しみにしている人も多いのが温泉。ひとつ目のポイントで触れた「明確な目的」が温泉になる場合も多いかもしれません。
各名所の温泉には様々な効能がある上、どの年代でも満喫できる可能性が高く、特別な思い出をつくるにはうってつけの温泉ですが、浴室に手すりが付いているかどうかは必ずチェックしましょう。普段は足腰に心配がない両親の場合でも、浴室は滑りやすく危険。できれば、大浴場など全ての浴室に手すりが設置されている場所だと安心です。
その他、「シャワーチェアーやスロープなどが設置されている」「浴室用車椅子の貸出をしている」などの配慮があるかなどもチェックしておくと良いでしょう。
宿泊施設のバリアフリー設備はどのくらい整っているかチェック
館内から客室まで段差なく移動できる、多目的トイレが設置されている、高齢者向けの食事メニューが用意されているなどもチェックポイントのひとつ。
どの宿や良いのか判断が難しい!と感じた場合は、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)が認定登録している「シルバースター」の認定を受けた宿泊施設を目印にするのも良いでしょう。
「シルバースター」とは、今後さらに際立っていく高齢化社会を見据え、高齢者が利用しやすい宿泊施設の整備をはかる必要性から生まれた制度です。設備やサービス、料理などで一定の基準をクリアした旅館やホテルに対して登録が認定されます。
旅館やホテル自体の設備が高齢者の宿泊向けに整っているだけではなく、定められた区域内に往診等の対応ができる医療施設があることなども認定基準のひとつとなっています。より安心して過ごしやすい施設であるという目安として覚えておくと良いでしょう。
高齢の両親にリフレッシュしてもらえる宿とは?参考にできる施設3選
「無理をしない」「安心できる」「快適な」旅行を楽しむ為にも、やはり宿選びは重要。高齢の両親に満足してもらえる旅行プランを立てるためのチェックポイントを確認したところで、実際にポイントをおさえている全国の宿を紹介します。どういった設備がある宿を選べば良いのか考える際の参考にしてみて下さいね。
【関東地方:栃木県】奥の院 ほてる とく川
栃木県日光市にあるホテル「奥の院 ほてる とく川」。総部屋数22室と少な目ではありますが、その分ゆったりと過ごせるホテルです。1階にある「吟龍」の部屋は全室露天風呂(お湯は天然水(吟龍水))付きとなっており、プライベートな時間を満喫できます。
車椅子での利用なら、洋間+6畳間+テラスのバリアフリー対応客室「月代 ふじ」がおすすめ。入口がスロープになっていて、バス・トイレにはしっかりと手すりが付いているので安心です。ツインのベッドが設置されている部屋ですが、3名または4名での宿泊も可能。6畳の高座敷に布団を用意して貰えます。季節ごとに様々な情景を楽しめる大浴場の露天風呂も手すり付きです。
電車で日光駅まで行くとシャトルバスで迎えに来てくれるため、東京からのアクセスも良く、一緒に連れて行きやすい点もおすすめです。
【中部地方:静岡県】青山やまと
静岡県伊東市にある「青山やまと」には、「翡翠」と「琥珀」という2つのバリアフリールームが用意されています。バリアフリールーム自体は2人部屋ですが、それぞれ施錠可能な扉で行き来できるコネクティングルームがあるので、家族旅行の場合も安心です。公式ホームページにはバリアフリー設備や部屋内部の情報が細かく記載されているので、事前のシミュレーションもしやすく親切です。
伊東駅から車で10分程度の立地にあり、伊東駅から旅館までは座ったまま乗り降りが可能な電動昇降座席付きの自動車での送迎もして貰えます(要予約)。その他、握力の弱い方用の食器やバスタブチェアー・シャワーチェアーの貸出もあります。
車で20分ほどの場所には吊り橋で有名な城ヶ崎海岸や、国指定天然記念物の森を有する八幡宮来宮神社など、周辺には観光名所も多いため、ご両親の希望に添えるプランも立てやすい所もおすすめのポイントです。
【九州地方:愛媛県】道後温泉 ホテル椿館
愛媛県松山市にある「道後温泉 ホテル椿館」の「洋室トリプル」はバリアフリー設計の洋室です。3人までの宿泊が可能で、部屋についている浴室やトイレまでは車椅子での移動が可能。
もちろん、ホテルのエントランスから客室までや客室から食事処までは段差なしで移動する事ができます。大浴場には手すりやシャワーチェアーもありますよ。車椅子の貸出しも行っています。
明治や大正を思わせるレトロな雰囲気の館内はおしゃれで高級感があふれており、2020年度の「人気温泉旅館ホテル250選」にも選ばれた宿でもある「道後温泉 ホテル椿館」。道後温泉駅から徒歩でも向かえる好立地のうえ、「道後温泉本館」や「道後飛鳥乃湯泉」などの外湯も徒歩圏内。道後公園や松山城などのんびりと観光できる名所もあります。
最後に
今回は高齢の両親の旅行をプレゼントする場合の注意点やチェックしておきたい設備のポイントを紹介しました。
宿泊施設の選び方だけではなく、アクセスの良好さや移動のしやすさ、余裕のある時間配分などに注意しておくことも忘れないようにしましょう。たとえば、移動の場合は公共の交通機関を利用するよりも介護タクシーや貸し切りのマイクロバスを利用した方が時間の融通が利き、急なトラブルにも対応がしやすいのでオススメです。
高齢の方に満足してもらえるプランを考える場合は、できれば先にご両親に相談をして「明確な目的」をひとつ決めてしまうと良いでしょう。王道でシンプルなプランが喜ばれることも多いですよ。