高齢者旅行「旅行に行ってみたいけど高齢で身体を動かすのが辛いから諦めてしまった」「高齢者が安心して利用できるのかわからなくて、旅行先で苦労しそう」などという理由で旅行を諦めてしまう方も少なくありません。

旅行というと、観光地を巡り、美味しい料理を食べ歩き……というイメージもありますが、もしも身体への負担があまりかからない旅行を楽しみたいなら、温泉旅行がおすすめ。今回は、高齢者に温泉旅行をおすすめする理由や、安心して温泉旅行を満喫できる旅館を紹介します。

高齢者には温泉旅行がおすすめ!

あまり体力がない高齢者には「ゆったり旅」や「あまり歩かない旅行」が安心です。平成28年に国土交通省が行った研究のアンケート結果によると、70歳以上の高齢者のうち約3割は「健康上の理由で」旅行を諦めてしまっているという結果が出ています。とくに、腰痛や手足の関節痛などが旅行を諦めた主な原因となっている事を考えると、観光で色々と観て回る旅行は、移動することがネックになってしまうと考えられます。

そこでおすすめなのが温泉旅行。色々見て回る観光ではなく、「温泉」自体をメインにしてしまう旅行です。現在は高齢者の宿泊を想定し、バリアフリーやユニバーサルデザインを取り入れた温泉宿も多くなってきています。温泉にも手すりが設置されているだけではなく、シャワーチェアーの貸出を行っている宿泊施設も珍しくありません。

普段あまり外出する機会がなくなってしまった高齢者にとって、温泉地などでゆっくりくつろげる旅行は心身のリフレッシュにも繋がります。また、同行する家族にとっても、一緒に気分転換できる絶好の機会となるでしょう。

高齢者の温泉旅行で気を付けること

折角温泉旅行をするなら、不安材料はできるだけなくしておきたいですよね。旅行にトラブルはつきものとはいえ、事前にしっかり準備を行うことによって不安材料は大きく減らすことができます。

実際に高齢者と一緒に温泉旅行に出かける際、事前に準備しておいた方が良いこととはどんなことでしょうか。ここでは、大きく2つのポイントに絞って解説します。

宿泊する施設は慎重に選ぶ

高齢者の温泉旅行では、まず旅行のメインとなる宿泊施設(温泉)自体の設備に気を配る必要があります。可能であれば、全館バリアフリーになっている宿泊施設が望ましいと言えます。宿泊施設のホームページで調べることもできますが、自身でバリアフリーの宿泊施設かどうか調べるのが難しい場合は、電話やメールなどで直接施設に問い合わせるのも手です。

しかし、まだ旅館によって「バリアフリー」の定義は若干異なっている場合があり、「バリアフリーですか」と聞くだけでは、自分たちの認識とズレが生じてしまう可能性がある事に注意。問い合わせの際は、「エレベーターはあるか」「段差はあるか」「大浴場の温泉に手すりは付いているか」「車椅子でどこまで入れるのか」など、具体的に質問するようにしましょう。

その他、高齢者に優しい宿泊施設を探す場合、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)が認定登録している「シルバースター」に登録された施設を参考にするという方法もあります。「シルバースター」は、設備やサービス、料理の面で一定の基準を満たした宿が登録されています。予約の際には高齢者が宿泊する事をきちんと伝ておくと、より安心です。

交通手段にも気を配れると安心

旅行においては、目的地に到着するまでの交通機関も重要。もしも公共の交通機関を利用しようとしている場合は、エレベーターやスロープのあるルートなど、駅や乗り場、車両の情報を事前に把握しておきましょう。車椅子を利用する高齢者の場合は、車椅子用のトイレの場所も調べておくと良いでしょう。

高齢者の旅行は荷物が多くなる場合も多いため、トランクが使える自家用車での移動が一番楽だと言えます。自家用車の場合、同行する家族などが長距離の運転をしなければならず、旅行を心から楽しめなくなってしまう不安もあるかと思います。そういった場合は、タクシーや貸切バスを手配してしまうという方法もあります。車椅子のまま乗車できる車両や介護ヘルパーの資格を持つ運転手が乗車する介護タクシーもあるので、高齢の方の身体に負担の少ない移動手段を選ぶようにしましょう。

高齢者に優しい全国のおすすめ温泉旅館3選

高齢者も安心して滞在できる温泉旅館を紹介します。それぞれ、自慢の温泉があるだけではなく、バリアフリールームを設置していたり専用の食事を用意してくれたりと、高齢者やその家族などが安心して滞在できるように配慮された場所です。

【群馬県】伊香保温泉 ホテル松本楼

群馬県渋川市にある「伊香保温泉 ホテル松本楼」では「黄金の湯」「白銀の湯」という2種類の温泉が楽しめます。「黄金の湯」は肌に優しく、体を芯から温める効果があります。「白銀の湯」は刺激が少ないため、高齢の方に向いている温泉です。

露天風呂や大浴場はバリアフリーではありませんが、いたるところに手すりがついているので、高齢の方でも利用することができます。足腰に不安のある方や車椅子の方にはバリアフリーの貸切風呂「まごころの湯」がおすすめ。

その他、エントランスにはスロープ、ホテル内に車椅子用トイレが設置されており、車椅子の貸し出しもあります。客室は「君松」「姫松」という2つのスイートルームがバリアフリー設計。食事に関しても、固いものが食べられない方は刻み料理、食事制限中の方はヘルシー料理に変更などの対応が可能です。(予約時に相談が必要です)

【兵庫県】有馬温泉 御幸荘 花結び

兵庫県神戸市の旅館「有馬温泉 御幸荘 花結び」には2つの大浴場があります。それぞれの浴場にはところどころに手すりが設置されているので安全ですよ。こちらの旅館で楽しめるのは日本最古の温泉「金泉」。神経痛や関節痛、冷え症などに効果があります。

プライベートスパルームが付いている客室や最新式のマッサージチェアが設置された客室もあり、宿泊する部屋選びから楽しい旅行気分が味わえます。バリアフリータイプの客室である「枳殻の間」は6名まで宿泊可能な和洋室スイートルーム。室内に金泉の露天風呂だけではなく車いす用のトイレも設置されています。

館内全体がバリアフリーを意識して設計されており、フロントから客室、大浴場までの移動もスムーズに行えます。

【山口県】長門湯本温泉 大谷山荘

山口県長門市にある「長門湯本温泉 大谷山荘」は、1階に寝湯、ジャグジー、サウナ、2つの露天風呂(檜露天、岩露天)と内湯があり、2階でも寝湯、ハーブ湯、サウナ半露天風呂と内湯を設置。様々な趣の温泉が楽しめる旅館です。

館内の公共スペースは階段や段差を通ることなく移動できるため、杖や車椅子での移動も負担なく行えます。また、渓流側のデラックスツインルーム(4室)はバリアフリー仕様の客室となっていて、車椅子のまま入ることができます。

旅館内には、山口県の郷土文化に触れることができる「ギャラリー 月の風」や「萩焼&金子みすゞコーナー」、専門の担当員の案内で望遠鏡を使い星空を眺めることのできる「天体ドーム」、豊かな自然を堪能できる「川床テラス」など、リラックスできる施設もたくさんあります。

まとめ

体力が落ちてしまったり、身体に不安があったりする高齢者でも気軽に楽しめる「温泉旅行」と、安心して温泉旅行が楽しめる人気の温泉旅館を紹介しました。「温泉」が目的であるため、休憩や移動の時間を計算しながら観光スポットをまわるような難しいスケジュールを組む必要がなく、計画も立てやすいと言えます。

温泉旅行を計画する際には、宿泊先やそこへ向かうまでの交通機関を慎重に選ぶことが重要です。とくに、「温泉に手すりはついているか」「施設内がバリアフリー設計になっているか」などを調査しておくと良いでしょう。事前準備をしっかりと行い、ぜひ高齢者も一緒に旅行した家族もみんなが楽しめ、リフレッシュできる温泉旅行にしてくださいね。

  • 1出発地の所在地
  • 2旅行の種類
  • 3ご予算(1名あたりの予算)
  • 4旅行の行先
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