車椅子旅行旅行が好きだった親御さんに温泉旅行をプレゼントしてあげたい、車椅子でも楽しめる温泉スポットを知りたいという方も多いのではないでしょうか。最近では、バリアフリーという言葉が普通に使われるようになり、ホテルや旅館などの宿泊施設でもバリアフリーに対応しているところが増えてきています。
ここでは、車椅子の方でも楽しめる温泉スポットや、旅行を快適に楽しむためのポイントを紹介します。

車椅子のまま入れるおすすめの温泉スポット

最近は、車椅子で温泉旅行が楽しめるバリアフリー施設が増えてきました。
しかし、車椅子を利用されていると言っても、手すりなどがあれば自力で移動できる方と歩行が困難な方とでは必要な設備が異なります。また、車椅子で入れる温泉といっても、浴槽近くまで車椅子で移動できる貸切温泉がある施設やご自分で浴槽に入ることが難しい方でも利用できる貸切風呂など、温泉によってバリアフリーの対応状況には違いがありますので、車椅子で温泉旅行に行く場合には、事前に温泉施設のバリアフリー対応状況について、詳しく調べておくことをおすすめします。
特に、自力で歩行が困難な方と温泉旅行を楽しむためには、吊り上げ式のチェアや介護用の入浴チェアなどの設備のある宿泊施設がおすすめです。このような温泉施設では、入浴介助ヘルパーを手配してもらえることもありますので、介助が必要な方は、温泉の設備だけではなく入浴介助の手配についても事前に確認しておくようにしましょう。
ここでは、ご自分で浴槽に入ることが難しい車椅子の方でも利用できる貸切温泉が完備されている施設や、浴槽近くまで車椅子で移動することが可能なホテルを紹介しますので、温泉旅行を予定している方はぜひ参考にしてみてください。

富士レークホテル

山梨県の河口湖にある「富士レークホテル」では、河口湖を一望できる広い窓が特徴のレークビュー貸切風呂を完備しています。入口から浴室、トイレにも段差がないので車椅子の方でも安心して利用することができます。
また、入浴用リフトを完備したバリアフリーのお風呂になっているため、浴槽に自分で入ることができない方も温泉を楽しむことができます。
レークビュー貸切風呂の利用は、事前に予約が必要です。また、介助が必要な方はホテルに依頼して介助ヘルパーを手配してもらうこともできます。
富士レークホテルは車椅子のまま温泉に入れる以外に、介護食にも対応しています。事前予約と1食1,100円の費用が必要ですが、通常のメニュー以外に、一口大、きざみ食、ミキサー食の対応をしてもらうことができますので、介護食が必要な方はぜひ利用してみてください。

奥日光小西ホテル

栃木県日光市にある「奥日光小西ホテル」の貸切露天風呂は、車椅子のまま湯船近くまで行くことができます。
湯船には手すりが完備されていますので、安心して湯船につかることができるでしょう。
貸切露天風呂は、7名まで利用することができるゆったりとした造りになっていて、現在はコロナウイルス感染対策として日帰り入浴は休止されていますが、通常は日帰りで温泉のみの利用も可能となっています。

ホテルサンバレー伊豆長岡

静岡県伊豆の国市にある「ホテルサンバレー伊豆長岡」の貸切露天風呂は、車椅子のまま脱衣場に入り、入浴用車椅子で浴室に移動することができます。
浴槽には昇降吊り上げリフトが設置されていますので、自力で浴槽に入るのが難しい方は、吊り上げリフトを利用して湯船につかることも可能です。
また、「ホテルサンバレー伊豆長岡」にはバリアフリーのお部屋があり、お部屋内に浴槽も完備されています。日常の移動は車椅子が必要でも、介助があればある程度ご自分で動くことができる方であれば、お部屋に設置されているお風呂を利用するのも良いでしょう。

車椅子の方と快適に温泉旅行を楽しむためのポイント

車椅子の方と快適に温泉旅行を楽しむためには、車椅子の方が負担のかからない場所を選ぶことももちろん大切ですが、同行する方も無理なく楽しめるように準備しておくことが大切です。
そこで、車椅子の方と温泉旅行を楽しむためのポイントを紹介します。

車椅子でも無理なく移動できる手段を確保する

車椅子の方と一緒に温泉旅行を楽しむ場合、注意しなければならないのは宿泊施設だけではありません。
車椅子でも無理なく移動ができるよう、自宅から宿泊先までの交通手段や観光地までの移動手段を確保しておくことも大切です。
長時間歩くことは難しくてもある程度自力で歩行できる方と、車椅子がなければ移動が難しい方では、利用できる交通機関も変わってきますので、車椅子の方だけでなく同行者の方の負担も軽減できる移動手段を選びましょう。
例えば、自宅から目的地まで新幹線や飛行機で移動する場合は、車椅子用の席の確保と介助をしてもらうことができます。利用予定の鉄道会社または航空会社に事前に連絡し、詳細を確認しておくと良いでしょう。 また、自宅から駅まで、駅から目的地までの移動には、車椅子に乗ったまま移動ができる福祉タクシーが便利です。福祉タクシーは事前予約が必要なため、早めに連絡して予約しておくことをおすすめします。

福祉車両をレンタルする

自宅から車で移動する場合は、車椅子のまま乗車することができる福祉車両をレンタルすることもできます。
福祉車両は、スロープで乗車するタイプの車両とリフトタイプの車両があります。一般的に、レンタル可能な福祉車両は台数が少ないことが多いため、福祉車両をレンタルする場合は早めに手配するようにしましょう。

観光場所はバリアフリー対応している場所を選ぶ

宿泊施設内では無理なく過ごすことができても、バリアフリーの対応がない場所に観光に出かけてしまうと、移動に苦労してしまうことがあります。車椅子の方と温泉以外の観光を楽しむ場合は、バリアフリー対応をしている観光地を選ぶようにしましょう。

旅行会社のツアーを利用する

車椅子の方も無理なく温泉旅行が楽しめる施設やバリアフリーに対応した観光スポットは年々増えていますが、移動手段から宿泊施設、温泉や周辺の観光スポットなどを全て個人で調べて手配するのは簡単なことではありません。
そこでおすすめなのが、旅行会社のバリアフリーツアーやユニバーサルツーリズムを利用することです。 最近は多くの旅行会社で、車椅子の方向け、高齢者の方向けなど、さまざまな人が楽しめるバリアフリーに対応した温泉旅行をツアーとして提供していますので、車椅子の方だけではなく同行者も一緒に楽しめる温泉旅行ツアーが見つかるかもしれません。

最後に

車椅子で温泉旅行なんて行けるわけがない、車椅子のままでは温泉に入るのは難しいと思っている方も多いかもしれませんが、車椅子の方が無理なく移動できる交通手段や、車椅子のまま入ることができる温泉を備えた宿泊施設は全国に数多くあります。
車椅子向けの温泉施設を自分で調べるのは大変、調べ方がよく分からないという方は、バリアフリーツアーやユニバーサルツーリズムを扱っている旅行会社を利用してみてください。ツアーだけでなく、車椅子の方に必要なサポートや介助などを旅行会社に相談しながら温泉旅行の行き先を決めることもが可能です。
現在は車椅子の生活を余儀なくされてしまったけれど、親御さんが好きだった旅行や温泉にもう一度連れて行ってあげたいと考えている方は、今回紹介した内容を参考に、車椅子の方と一緒に温泉旅行を楽しんでみませんか。

  • 1出発地の所在地
  • 2旅行の種類
  • 3ご予算(1名あたりの予算)
  • 4旅行の行先
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