車椅子旅行「両親にプレゼントとして関西への温泉旅行を企画したい!でも両親は足が悪くて心配……」なんて思っていませんか?足腰に不安のある高齢の家族や、車椅子での移動を必要とする家族との旅行をどう計画すれば良いのかわからない、という悩みを抱えている方のために、バリアフリー設備の整っている温泉を選ぶポイントを紹介します。

あわせて、周辺にある名所などとともに、関西にある「バリアフリー設備が整っているオススメの温泉」をピックアップしました。ぜひ、素敵な温泉旅行計画の参考にしてみてくださいね。

注目!バリアフリー設備がある温泉を選ぶ時のチェックポイント

温泉のバリアフリー設備として、事前にチェックしておきたいポイントは次の3点です。

  • 手すりや広いスペース・スロープがあるかどうか
  • 車椅子での入浴が可能かどうか
  • 個室や貸切風呂があるかどうか

安全な旅行を計画するために、少なくともこれらのポイントは抑えておきましょう。以下では、それぞれのチェックポイントをもう少し丁寧に解説します。

手すりや広いスペース・スロープがあるかどうか

バリアフリー設備として、まず外せないのが「手すり」。温泉の床は滑りやすい場合も多いため、大浴場を利用する場合はどの位置に手すりがあるのかも確認しておけると良いでしょう。
「車椅子ではないけれど、足腰に不安がある」という方も、手すりがあれば安心ですよね。

また、もし車椅子で宿泊する場合は、宿泊したい部屋だけでなく、宿泊施設自体に車椅子が通れる広い通路やスロープがあるかどうかもチェックしたいポイント。宿泊したい部屋が高層階でも、ロビーから部屋までの道のりに段差がなく、広いスペースが確保されているところであればストレスなく部屋まで移動する事ができます。

車椅子での入浴が可能かどうか

もしも車椅子を利用する方がいる場合は、車椅子での入浴が可能な施設を選ぶと安心です。施設によっては、天井走行リフトが設置されている所や入浴用の車椅子を貸出している所もあるので、そういったところをチェックしておくと良いでしょう。

個室や貸切風呂があるかどうか

宿泊する部屋に車椅子入浴可の個室風呂が付いていたり、貸切の温泉を予約できたりする施設もオススメです。せっかく温泉に来たなら、人目を気にせずにのんびりしたいものですよね。ただし、貸切の温泉などは事前の予約が必要な場合が殆どであるため、準備段階からしっかりとチェックしておくことが大切です。

厳選!関西にあるバリアフリー設備のある温泉4選

関西圏にあり、バリアフリー設備がしっかり整ったオススメの温泉宿を紹介します。厳選した施設は、4つともバリアフリールームを完備しているため、車椅子でも安心して宿泊できる点がポイント。

全館をあげてバリアフリーを意識している宿や、車椅子入浴が可能な温泉など、それぞれの施設が掲げるアピールポイントも挙げているので、ぜひ参考にしてみてください。

【兵庫】城崎温泉 あさぎり荘

兵庫県豊岡市にある旅館「あさぎり荘」はバリアフリールームを設置。車椅子でも快適に移動できるよう、広いスペースをとっているだけではなく、バスルームには専用に移動式チェアを搭載。3台あるベッドのうち1台は昇降式のものとなっています。

要所には手すりもしっかり設置されていますが、「さりげなく」を心がけているため、圧迫感を感じず、一緒に宿泊する家族など付き添いの人にも配慮が行き届いているのも嬉しいところ。

周辺には関西テレビでも紹介された事のある城崎マリンワールドや玄武洞などの観光名所があるだけではなく、城崎温泉といえば楽しみにしている方も多い7つの外湯巡りもしやすい立地となっています。
但馬牛を使った料理も魅力ですよ。

【兵庫】有馬温泉 旅館 御幸荘「花結び」

兵庫県神戸市の旅館「御幸荘 花結び」。館内全てがバリアフリーを意識した造りになっています。玄関前にはスロープもあり、駐車場から客室まで段差なく移動できるところも嬉しいポイント。客室から大浴場への移動も車椅子でスムーズに移動できるスペースが確保されています。

もちろん、館内の浴槽やお手洗いにも手すりが設置されているので安心。さらに、2021年3月には車椅子でも利用可能なハンディキャップトイレを新設するそうです。貸し出し用の車椅子も2台(館内用・館外用)用意されています。

長寿のお祝いで利用したい場合は、事前に相談をすれば花束などの手配やちゃんちゃんこの貸出などもしてくれるそうですよ。

【滋賀】おごと温泉 里湯昔話 雄山荘

滋賀県大津市にある「里湯昔話 雄山荘」もバリアフリールームを設置している旅館です。バリアフリールームの「合歓(ねむ)」は、車椅子のまま入室が可能。

お手洗いやバスルームにも手すりがあるので安心です。部屋は3階になりますが、ロビーから部屋まではエレベーターとスロープで段差なく移動できるのも嬉しいポイント。部屋は和室ですが、予約時に希望を伝えれば簡易ベッドを設置してもらう事もできます。車椅子での宿泊の時はもちろん、「車椅子ではないけど、足腰に不安がある」という方にもオススメの部屋です。

周辺には雄大な琵琶湖を臨めるびわ湖テラスや天台真盛宗の総本山である西教寺、百人一首の聖地とも言われる近江神宮があり、車で40分ほど移動した場所には”近江の厳島”と呼ばれる白鬚神社もあります。

【滋賀】かんぽの宿 彦根

日本郵政株式会社が全国に展開している「かんぽの宿」。全国展開している宿ならではの安心感があります。関西では大阪や奈良にも宿を展開しており、全ての宿でユニバーサルデザインを取り入れたバリアフリー化を積極的に取り入れているところも特徴のひとつです。

滋賀県彦根市にある「かんぽの宿 彦根」は、その中でも特にバリアフリーに力をいれている施設のひとつ。バリアフリー対応客室には電動のリクライニングベッドはもちろん、天井走行リフトが設置されており、ベッドから客室内にあるトイレや浴室まで簡単に移動することが出来ます。

また、事前の予約が必要になりますが、露天風呂付・介護機能付き家族風呂の「琵琶の湯」が設置されているのが「かんぽの宿 彦根」の最大の魅力。脱衣所から家族風呂(内湯)までは天井走行リフトで移動出来るほか、浴室用車椅子の用意もあります。

周辺には数々の国宝や重要文化財を保有する彦根城や、見る角度によって様々な趣が楽しめる玄宮園、「会いたい人の面影が必ず見つかる」といわれる天寧寺(五百羅漢)など、見応えのある建築物が多くあります。

車椅子での温泉旅行をもっと楽しむには?

「車椅子での旅行は、電車などの移動手段でも大丈夫かわからない」「旅行しながら家族だけでサポートできるのか不安」と感じている方も多いようです。そういった不安がある場合は、安心して旅行に行けるよう、リフト付き等の福祉車両や介護タクシーを手配したり、旅行をサポートする介護ヘルパーを手配したりするのもおすすめです。

介護タクシーには、車椅子だけではなくストレッチャーに乗ったまま乗車できるものもありますので、寝たきりであっても旅行の夢を諦めなくて大丈夫です。また、介護ヘルパーの同行サービスを利用すれば、高齢者のお友達同士での旅行も安心して実現できます。

家族旅行の場合は、思い切ってバスを貸し切ってしまうのも選択肢のひとつ。福祉車両の貸切バスを使えば、他の人に気を遣いながら公共機関を利用するストレスがなく、観光地への移動もスムーズです。

最後に

足腰に不安のある方や、車椅子を必要とする方と一緒の旅行を計画するときに参考にして欲しいポイントと、バリアフリー設備の整った関西の温泉宿を紹介しました。温泉に手すりがあるか、段差はないかなどを事前にチェックしておけば、旅行に参加するメンバー全員が安心して旅行に臨めると思います。

施設によっては車椅子のまま温泉に入れるところがあったり、バリアフリーの整った個室の温泉が予約できたりするところもあります。貸切の温泉や入浴用の車椅子は事前予約が必要な場合が多いので、温泉を選ぶ時点で予約が必要なものを頭に入れておきましょう。

関西の観光地には風情のある見どころがたくさん。楽しい観光のあとはゆっくり温泉に浸かって、素敵な旅行を満喫してくださいね。

  • 1出発地の所在地
  • 2旅行の種類
  • 3ご予算(1名あたりの予算)
  • 4旅行の行先
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