社員へのねぎらいやモチベーションアップを目的に行われるのが、社員旅行です。猛威をふるっていた新型コロナウイルス感染症の蔓延も落ち着き、近年遠ざけられていた社員旅行も再開されています。そのような社員旅行ですが、経費で計上するにはどのような条件や注意点があるのでしょうか?詳しく解説します。

福利厚生費とは

領収書そもそも福利厚生費とは、企業が従業員に提供する福利厚生サービスの1つです。福利厚生サービスにかかった費用のうち、税務会計上で『経費』にできる費用のことです。
ただ、費用のうち全てが福利厚生費にあたるわけではなく『法定福利費』と『法定外福利費』の2種類に分かれます。

『法定福利費』は法律で義務付けられている福利厚生に関する費用のことです。一方で『法定外福利費』は、企業が任意で実施する福利厚生費用を指します。

法定福利費 法定外福利費
社会保険
健康保険
厚生年金保険
介護保険
子ども・子育て拠出金
労働保険
雇用保険
労災保険
  • 住宅手当、社宅や家賃補助
  • 通勤手当、出張手当
  • 資格取得手当
  • 慶弔見舞金
  • リフレッシュ休暇・特別休暇
  • 社員食堂、社員旅行
  • 家族手当
  • 育児・介護支援
  • 自己啓発支援 など

社員旅行における福利厚生費を経費計上できる条件

福利厚生費になる条件はどのようなものなのでしょうか?福利厚生費は『損金(法人税を計算する際に、収益から差し引ける費用)』で算入できるので、福利厚生費が大きくなると、利益が減少します。
そうなると利益に対してかかる法人税も安くなるので、福利厚生費が増えることは節税にもなるのです。
とはいえ、全ての費用を福利厚生費にすることはできません。一般的に、福利厚生費を経費に計上できる条件は以下のようになっています。

  1. 全従業員を対象とするものであること
  2. 支出する金額が、常識的に考えて妥当な範囲であること
  3. 現物支給ではないこと

その中でも、社員旅行における経費の条件は国税庁から提示されています。

社員旅行の期間が4泊5日以内

海外旅行国税庁のホームページに、福利厚生の社員旅行が経費になる条件として「国内旅行は、旅行期間が4泊5日以内であること」と書かれています。
一方で海外旅行は、外国滞在日数が4泊5日以内で機内泊分は含まれません。
ただし、4泊6日でも条件を満たす場合もあるため、気になる方は確認してみてください。
税務調査の際に旅程表の提示を求められる可能性があるため、大切に保管しておきましょう。

旅行に参加した人数が全体の50%以上

打ち合わせ工場や支店ごとに福利厚生の社員旅行を企画する場合は、職場に在籍する人数の50%以上が参加しなければなりません。会社にアルバイトやパートが在籍している場合は、正社員と含めて半数以上と計算できます。

なお下記に当てはまる場合、福利厚生費として計上できないケースがあります。これらにかかった費用は『給与』や『交際費』などとして、適切に経費を計上しましょう。

  • 役員のみで旅行する場合
  • クライアントに対する接待を目的とした旅行
  • 家族旅行
  • 金銭と旅行のどちらかを選択できる場合

福利厚生費の上限額はいくら?

上限額企業が任意で実施する福利厚生費用は、項目ごとに上限が定められている場合もありますよね。通勤手当は月2万円まで、住宅手当は会社からの距離により変わるなど、企業によって異なるでしょう。

原則、福利厚生費全体の計上に上限額はありません。ただし、上限がないといえどいくらでも計上できるわけではないのです。
福利厚生費は常識の範囲内で計上する必要があります。計上した金額があまりにも高額な場合は、福利厚生費として認められないので、豪華すぎる社員旅行にならないようにしましょう。

一般的には一人当たり10万円前後を目安にすると良いでしょう。

社員旅行を福利厚生費として経費計上する際の注意点

社員旅行

社員旅行費用を経費として計上する場合は「本当に社員旅行が実施されたか」を税務調査で認められる必要があります。そのため、社員旅行の参加人数や期間、内容などがわかる証拠書類をしっかり保管しておきましょう。

証拠書類の例

  • 参加者一覧リスト
  • スケジュールなどが記載された旅行のしおり
  • 旅行中に発行した領収書
  • 集合写真 など

最大5社同時に無料で一括見積

社員旅行における福利厚生費が経費計上できない場合

社員旅行における宿泊費や交通費は福利厚生費ですので、経費に計上できます。社員旅行中にかかった食事代や、施設への入場料も計上可能です。しかし、社員旅行の費用が福利厚生費として認められず、経費計上ができないケースも多くあるので注意が必要です。ここでは事例も含め詳しく解説していきます。

①不参加の社員に金銭を支給する

金券社員旅行に参加した社員とそうでない社員の不平等さを埋めるため、参加していない社員に現金を支給しようとしていませんか?福利厚生費は金銭以外の報酬しか認められていないため、社員に現金を支給すると、経費として計上できません。その上、社員旅行に参加した社員も課税対象になるので注意が必要です。なお、ギフトカードや金券も金銭支給となります。

②研修やねぎらいではなく観光がメイン

研修社員旅行は、社員へのねぎらいやモチベーションアップを目的に計画されます。あくまで業務のリフレッシュを兼ねているため、観光しか行わない社員旅行は私的利用とみなされるのです。観光、あくまでも社員同士のコミュニケーションを深めるイベントであったり、工場視察など、業務に絡めた内容を含めましょう。

③家族同伴

家族家族同伴の社員旅行は、経費になりません。一部の会社では家族の旅費も経費として認める場合もありますが、一般的に社員のみ経費として適用されることがほとんどでしょう。ただ、取引先との会議に家族を同伴させる必要があるなど、業務と直接関連している場合は経費になる可能性もあります。基本的には家族分の旅費は実費と考えておきましょう。

④役員だけや一部の社員だけが参加

ビジネスマン会社役員や一部の社員だけが参加する社員旅行は、福利厚生費として認められません。この場合は『役員賞与』や『給与』となり、課税対象となります。その他、日程のほとんどがゴルフなど、レクリエーションや研修を含まない場合も、福利厚生費に該当しないケースもあります。福利厚生費は、あくまで社員に対する慰安や医療、衛生などが目的の費用です。

社員旅行における福利厚生費

多くの費用がかかる社員旅行は、福利厚生費として経費に計上できるかどうかが重要になってきますよね。改めて、社員旅行における福利厚生費が経費計上できる条件をまとめると以下となります。

  • 参加者が全社員の
    50%以上

    旅行の参加者数が全社員の50%以上とする (契約社員、アルバイトは比率に含まれない)

  • 旅行の期間が
    4泊5日以内

    旅行の期間が4泊5日以内であること (海外旅行の場合、移動日数は含まれない)

  • 会社の負担額が
    少額

    旅行費用のうち会社の負担額が小額であること (一般的には一人当たり10万円までとされています)

これらの条件に当てはまれば経費計上が可能です。参加者が役員のみであったり、取引先への接待としての色合いが強い、私的な旅行と認められた場合は課税対象となります。改めて旅行の内容を確認し、福利厚生費として経費計上できるようにしましょう。

最大5社同時に無料で一括見積

社員旅行のお役立ちコラム useful tips for company trip

  • 1出発地の所在地
  • 2旅行の種類
  • 3ご予算(1名あたりの予算)
  • 4旅行の行先
  • 1出発地の所在地
  • 2旅行の種類
  • 3ご予算(1名あたりの予算)
  • 4旅行の行先